「投資を始めた人が必ず読むべき本」と検索してみると必ず出てくる名著があります。
それが今回ご紹介する「ウォール街のランダムウォーカー」です。
なんとこの本、初版発行が1999年。
それから時代の変化と共に何度も改訂版が出され、現在出されている最新版が2019年に出された「第12版」です。
第12版は現代にマッチした内容で、仮想通貨やITバブルのことも書かれています。
しかし、この本のすごいところは、長く愛されている本というだけではありません。
時代が変化しても常に言いたいことは1つ「相場は全く予測できない。」ということです。
第12版までの20年間に大きく時代が変わっても、主張が全くブレない。
この本に書かれていることが、どれだけ信頼できる情報か。
20年という歴史が証明してくれます。
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「ウォール街のランダムウォーカー」の要約
第1部「株式と価値」
バブルについての話が非常に興味深いです。
世界最古のバブルと言われるオランダの「チューリップバブル」の話から、日本の「不動産バブル」
アメリカの「ITバブル」まで紹介されています。
その時々の時代背景に影響され、バブルを引き起こす。これは誰にも予測できない。
株式相場とは、非常にランダム性の高い動きをするものだということがよく分かります。
第2部「プロの投資家の成績表」
そんなランダム性の高い相場環境で戦っているプロの投資家は勝てているのか?という話です。
「ファンダメンタル分析」と「テクニカル分析」について、完全に否定しています。
そういった分析を使って相場を予測することが、いかに意味がないことかが分かります。
第3部「新しい投資テクノロジー」
現代ポートフォリオ理論について紹介しています。
一定の評価はしつつ、基本的にはインデックスファンドでの運用をすすめています。
インデックスファンドで運用しつつ、ある程度リスクをとってプラスの収益を上げたい場合にはリスクパリティー戦略をポートフォリオに入れてみるといい。
第4部「ウォール街の歩き方の手引き」
ウォール街に打ち勝つための3つのアプローチ
①思考停止型の歩き方
インデックスファンドを買う。
②手作り型の歩き方
有望銘柄を自分で探す。
③人に任せる歩き方
専門家を雇う。以上の3つを最後の方で書かれていますが、一貫して主張しているのはインデックスファンドへの投資です。
②と③に関しては、注意しながら投資するように書かれています。
本書の結論を1文で表すと
株式相場は全く予測できない。予測できないから全てに賭ける。多くの銘柄を安い手数料で買えるインデックスファンドを買いなさい。
「ウォール街のランダムウォーカーを読んだ感想をレビュー
投資を学ぶ方は、誰もが一度は聞いたことがある本です。
しかし、本の内容は専門用語も多く、まったくの投資初心者は読むのがつらくなると思います。
読むのがつらくなった方には、第4部だけ読むのがおすすめです。
第3章までは特に専門用語も多く読みづらい割に、伝えたい内容的には1つだけでした。
「株式相場を予測するなんて無理。」
ということです。
第4章から、具体的な投資方法や気をつけることなどが書かれています。
しかし、第4章を読む上で気をつけなければいけないことが1つあります。
本書はアメリカで書かれた本です。
投資法もアメリカの環境に沿った形で書かれています。
「不動産価格が今後上がる」「401kで老後に備える」など、アメリカで通用するけど日本では通用しない内容も入っているので、そこは要注意です。
とても分厚くて専門用語も多いので、読むのは大変でした。
しかし、現代で投資をする上で必要な知識がギュッっと詰まっている。
頑張って読んでよかったな。と思える1冊でした。
(ライター:noda_k)