こんにちは。今回は整体のお話です。
むか〜しから身体中が固く、猫背や反り腰もあって腰痛や筋肉の張りなどに悩まされ続け、全身満身創痍の私です。
そんな私がバッチリ合う「かかりつけ整体」を見つけるまでの経験から、良い整体の見分け方・選び方・見極め方をお話ししたいと思います。
知っておきたい前提知識
まず整体に限らずですが、
健康や不調、病気といったものは様々な要因が複雑に絡み合って起こっている
ということは知っておかなければなりません。
みなさんも身に覚えがあると思いますが、頭痛一つとっても様々な原因がありますよね。
- 風邪・発熱
- ストレス
- 気圧の変化(気候条件)
- 疲労
- 筋肉の緊張
ぱっと考えられるだけでもこれだけ思いつくわけですよね。
しかもその病状はもちろん、治療法にも個人差があります。
例えばガン治療においては、病変部位の切除、放射線治療、化学的治療(抗癌剤)といった治療法があるわけですが、その人のガンのタイプによって、効果的な治療法が変わります。もちろん進行度(ステージ)の違いによっても変わってきます。
したがって、ガンの治療方針を立てる時には入念な検査を行って、様々な可能性を検討しながら方針立てを行うわけです。それだけ病気というものは個人差(個体差)が大きいものなわけですね。
これは心身に現れるあらゆる現象に言えるわけですから、
「腰痛や肩こりの原因は、同じ姿勢を保っているから筋肉が緊張していること」
という一意的な捉え方はナンセンスであると言えます。
生物学や健康医学をかじった人であればそういったことはすぐわかります。
ですから「○の原因は●だ!」と断定して何かを勧める方というのは疑ってかかった方がいいです。
これは医師も整体師も柔道整復師も心理カウンセラーも同様です。
人の体の神秘というのは現代科学でも解明されきっていないミステリーボックスであることを、まず忘れてはいけません。
耳障りのいい話に騙されないために、そのことはぜひ覚えておいてくださいね。
万能な治療というものは存在しない
そんなこといってはもとも子もない!と思ってしまうかもしれませんが、
心身の活動は様々な要素が複雑に絡み合っている、という目線に立てば
「これさえすればあなたの健康は保証・確約されます!」
などといった言葉の方がよっぽど詐欺的であるとわかるわけです。
だからTVでの健康情報には訴訟されないよう「個人の意見です」という注釈をつけるわけです。
ですので「この治療法をすればOK、他の治療はダメ」と言うセールスをする先生は避けた方がいいでしょう。
ではどのように信頼できる先生・施術を選べばよいか?
いよいよそこにお話しをしていこうと思います!
良い先生の見分け方
その整体院や治療院がどういったコンセプトで治療を行なっているか、というのはHPや説明、会話の中でわかってくると思います。
そこで思い切って、その治療院で行なっていない治療について聞いてみましょう!
例えば、「鳴らさない、痛くない」をセールスとしてうたっている先生に対して
「鳴らすことはどんな意味があるのか?」
「痛くしている治療は効果があるのか?」
と聞いてみましょう。
そこで「あんなものはでたらめだ」などと他の治療法をコケ下ろすようなことを言ってしまう先生は、避けた方が吉、と言えるでしょう。
一方で、以下のように説明できる先生は信頼感が高まりますね。
「鳴らしているときは気持ちいいけど、実際あまり効果はありません。30分ほどでまた鳴るようになりますから、その場で鳴らすことに効果的な意味はありません」
「その手法は効果がないとは言えません。コンセプトや根本の理論が違うので、うちではやっていませんが、そこは好き好きなところですね」
このように、なぜおすすめしないかしっかり説明してくれる先生や、他の施術法を頭ごなしに否定しない先生であるといいと言えますね。
他の方法を否定すること自体が問題ではなく、「他を下げることで自分を上げる」になってしまう論調をする先生は避けた方がよい、ということですね。
痛いからいい、痛くないからいい、鳴らすからいい、鳴らさないからいい
身体の複雑性や個人差を考えれば、こういった一意的な施術方針で患者を囲い込む方は、信頼性に欠けると言えそうです。
あらゆる施術法があり、当院から提供できる施術が体に合ったり好みにあえばぜひ継続して通ってくださいね、というスタンスの先生だと”当たり”であることが多いようです。
健康の基本は体のもつ”回復力”
整体を選ぶ時に気をつけなければならないのは、治療を受けたら健康になる、という思考に陥ってはいけないということです。
あくまで治療は、症状改善や健康へのきっかけの一つに過ぎないということを念頭に入れておきましょう。
つまり施術すればOKではなく、施術は体の何に作用していて、健康のためにはどんなことをしてかなければならないかアドバイスできる先生は、信頼度が高いと言えます。
風邪の治療の際に処方される風邪薬や抗生剤を例に考えていましょう。
実はあれら自体には風邪のウイルスを死滅させる働きはありません。
風邪薬は発熱や頭痛、咳や鼻水といった風邪の諸症状を抑えるもので、抗生剤に至ってはターゲットは肺炎菌です。免疫力が風邪で低下してしまい、肺炎などの併発を防ぐために投薬されます。(余談ですが、現在は風邪に抗生剤を投与すること自体が否定的になってきています)
風邪のウイルスは、体に備わっている免疫システムによってのみ排除されます。
現代医学でさえ、体が本来もつ回復力の後押しに過ぎないわけです。それだけ体のもつ回復力が大切で、病気や症状の改善の原動力になっているということです。
整体院に通うような体の不調の多くは、この記事冒頭にあるように様々な要因の絡み合いによって起こるものです。
整体の施術も同様で、その原因の一部を改善し健康になるための手助けに過ぎません。
整体施術においては、痛みの原因になっている神経や筋肉の緊張をほぐすことであったり、血行を改善することであったり、ストレスを軽減することであったり、そういった効果が見込まれるわけです。それに加えて、適度な運動や日々のストレッチ、そういった施術時以外のことにも大きな意味があります。
そのように様々な原因を改善していって、体が本来持っている回復力を助長してあげることで症状を改善していくことが重要です。
身体を総合的に捉えて施術外のことにアドバイスができる
体が固いという人も、すべての部位が均一に固いわけではなく、日々の運動や筋肉の使用程度、姿勢などに応じて緊張する部位が異なります。
腰痛の原因も、腰自体に問題があるとは限らず、腰とつながっている背中の筋肉や腿の筋肉の緊張が原因になっていることも多いです。
とあるアメリカの研究によると、健康で痛みもない人にレントゲン検査をしたところおよそ70%の方が「隠れヘルニア」であったことがわかったそうです。
腰痛⇨ヘルニア ヘルニア⇨腰痛
という固定観念ん的な図式は危険だということですね。ヘルニアを除去すれば腰痛が改善されるというわけではないのです。”痛み”はもっと複雑で複合的なんですね。
それらを施術の手応えからしっかりと把握し、どういったストレッチがいいか、どの部位を中心に伸ばすといいかという話ができるかどうか、はいい先生を見分けるポイントになります。
腰が痛い患者の腰を揉んで「こってますね〜」では、民間マッサージと同じレベルです。
筋肉や神経の働きを総合的に捉えて、腰痛として現れている原因を広く捉え、それに対して施術と施術外からアプローチできるアドバイスを行える先生は、いい先生と言えますね。
治療の効果は、個人差と好み
これまで言ってきたことをすべて台無しにしかねないことですが、やはりこれも大切です。
心身の複雑性、個人差についてはこれまでお話ししてきた通りです。
ですので、ある程度通っても効果が現れるかどうかには個人差が当然あるわけです。
- Aさんは2週間でよい効果が現れた
- Bさんは1ヶ月たっても効果が現れない
- Cさんは逆に痛みが悪化した
こういった話は整体業界では日常茶飯事です。
ですので、しばらく通って効果が現れないと感じたら、医院を変えることは積極的に行っていきましょう。ある施術では上のCさん状態であっても、違う施術ではAさん状態になることもあるわけです。
信頼に足る先生と出会っても、効果が現れなければもとも子もありません。
あくまで目的は症状の改善であることを忘れないようにしましょう。
良い先生でれは、そういった相談にも乗ってくださいます。
先生側としても、施術をすることが目的なのではなく、患者さんの症状を改善するのが施術の目的なはずです。そこを履き違えていない先生であれば、違う施術をお勧めしてくれることでしょう。
痛みがあるものとないものも、好き好きです。
痛みがあった方が好きな人もいれば、ない方が好きな人もいます。
どちらでも効果が見込めるならば、最後は好みです。
いい先生といい治療法をしっかりと見極め、あとは継続しやすいよう好みで選びましょう。
最後に 体の健康は整体頼みではないけない
ここまでお読みいただきありがとうございました。
整体はあくまで健康になるための一助です。
健康のためには、週一の整体だけでは決して十分ではなくて、やはり日々の運動と食事、睡眠といった生活習慣と、適切なストレッチです。
これさえすれば健康になれます これは詐欺です。
青汁や酵素、水素水なども同様です。そこに「プラス」が大切なのです。
(私は酵素・水素自体が詐欺だと思っていますが・・・)
ぜひ痛みがなくなるために、健康な生活を送るために、いろいろなことを勉強して継続していきましょう!
継続は力なり、継続は健康なり です!