
今回は隣の家の敷地の上を、自分の家の電気線や電話線、光ファイバーが通過してしまっているときの対処法の話。
ある日、隣の敷地の所有者が私を訪ねてやってきました。
話を聞くと、敷地に新しく家を建てるとのこと。
「それはおめでたいですね」などと話をしていると、その隣人さんはちょっと申し訳無さそうに、
「それでですね、あちらが・・・。家を建てるのに支障がある、ということなんですよ」と上空を指差しました。
そこには電柱から私の家に伸びる2本の電線がありました。
私の家には、東京電力がひいた電線とNURO光が引いた光ファイバーケーブルの2本が引き込まれています。
そんな2種類の引き込み線が、なんと隣人の家の上空を領空侵犯しているというのです。
図にしてみるとこんな具合です。
隣人の訴えは「お宅の家のケーブルがうちの敷地の上を通過しているせいで、家を建てられない」というものでした。
これは大問題です。隣人さんは控えめに言ってくれていますが、相手が悪ければ完全に隣人トラブルです。
「早急に改善します」とお答えして、2本のケーブルをどうにかする作業に入りました。
東京電力に依頼して、電線(引き込み線)の移設を行う
まず私が連絡したのは東京電力。
街中の電柱や電線などの管理は、東京電力グループの「東京電力パワーグリッド」という会社が担っています。
ということでまずは、東京電力パワーグリッドへ移設の問い合わせをします。
HPの指示に従って、必要事項を入力して申込みをします。
申し込み後しばらくすると、東京電力から詳細な状況確認と、現地調査の日程調整のための電話がかかってきました。
現地調査を行い、どのようにするのがベストか話し合いをしていくことになります、という流れとのこと。
トントン拍子に話が進んでいい感じですね。
NURO光の屋外配線は、移設することが出来ない
続いて光通信用のケーブルの移設を依頼します。
我が家ではNURO光を使っているので、NURO光へ問い合わせを行います。
契約者専用窓口(NURO光会員サポート)へ電話をしますが、このご時世でオペレーターが不足しているのか、自動音声がチャットやFAQでの解決をめちゃくちゃ提案してきます。
で、最終的には「電話でのやりとりを希望する方は、予約枠をお取りください」と自動音声に案内されます。
もうこの時点で「めんどくさいなあ」と感じていたのですがやむを得ません。
翌日に電話をしてもらえるよう、予約枠をとりました。
そして翌日、電話での相談を行うことが出来ました。
状況を伝えて「光回線が、隣人の敷地上空を通らないように移設をしてもらいたい」と依頼をすると、驚きの答えが返ってきました。
「NURO光では、配線の移設作業を行っておりません。したがって、移設を行うためには、一度解約して撤去工事を行い、再度新規契約していただいて新規配線工事をして引き込みをしていただく必要があります」
つまり、一度契約と配線ごとまっさらにリセットして、何事もなかったように新規で契約をしてくださいということです。
まじかよ。外から配線ひっぱってきたのはそちらの都合じゃん。
とは思いますが、解約しないことには隣人敷地の領空侵犯を解消できないというのなら・・・ということでその場で解約を手続きしました。
ちなみに当然ですが、更新月以外であれば解約手数料(1万円くらい)がかかる上、撤去工事費用(1万円くらい)がさらにかかります。
でももう面倒なので、さっさと金払って片を付けることにしました。
で、新規の申し込みはどうすればいいですか?と聞くと、別の担当部署になるのでそちらに電話してください。とのこと。
NURO光はとにかく電話をたらい回しにされ、オペレーターも素人さんが多いせいか待たされる時間が長いです。
この「移設ができません。一度解約してください。」を引き出すまでにも「上へ確認します」の連続でかなりの時間がかかってます。
電話する際には空き時間には余裕をもって電話をかけましょう。
NURO光を一度解約して再契約する場合には、割引特典の利用は不可能
新規契約窓口に電話をかけ、事情を説明しました。
「現在契約中ですが、一度解約を行うよう言われたので解約をしました。新規契約をしようと思うのですが費用はいくらかかりますか」
と訪ねたところ「新規工事費44,000円と事務手数料がかかります」とのこと。
(もちろんこれを聞き出すまでにも、何度も保留で待たされています)
正直、「はぁ?」という感じですね。
回線引き込み時に、隣人の上空を勝手に侵犯したのは私ではなくNURO光の設置工事者ではないのか・・・。(いや、NTTか?)
で、解約と撤去工事にも費用を取られた挙げ句、新しく線を引くのにも高額の費用をとるのか。
5年くらい使っていたNURO光ですが、ここで解約することを決めました。
料金については、あちらも譲歩の一手があるようでした。
- 担当者「同じ名義では新規契約の割引特典が利用できないのですが、名義を変えていただければ可能です」
- 私「というと?」
- 担当者「例えばご家族の方の名義にして、お支払いもご家族の方のクレジットカードにしていただければ、工事費用44,000円は月々割引で”実質的”に無料になります。」
・・・めんど。
もう何もかも面倒なので、解約したあとの再契約はしないことにしました。
NUROひかりをなんだかんだ使ってきたんですけどね・・・ここでサヨナラですね。
大手携帯会社もそうですが、長年契約している人を大事にしないと客離れは離れていく一方ですね。
NURO光を解約して、楽天光を導入する
NURO光の魅力は通信速度が高速なこと。
費用はけっして安くないですし、ここまで書いてきた通りサービス対応面も良くないです。
(むしろ悪いといえるレベル)
ということで新しく光回線を契約する必要が出てきました。
いろいろ調べたのですが、今回は楽天ひかりにすることにしました。
現在楽天モバイルを持っているので、1年間利用料金が無料になるというのが決め手でした。
6万円近くのネット回線費用がうくなら、こんなに素晴らしいことはないですね。
それについてはまた後日解説しようと思います。
隣人の土地の上空を、自分の家の電線が通ってしまったときは速やかに解消しよう
今回は東京電力とNURO光の2つの事業者について、移設について問い合わせをした結果を解説しました。
同じようなケースに、NTTの電話線であったり、ケーブルテレビの配線などもトラブルの原因になることがあるでしょう。
そういった場合には、まずは事業者へ連絡をしましょう。
そして隣人に定期的に現状報告することがおすすめです。
私の場合、東京電力が現地調査にくることや光回線は解約して配線を撤去すること、などそれぞれが決まった段階で報告に行きました。
人は、相手がトラブル解消のために積極的に動いている様子を見ると、誠意を感じるようになります。
こういった土地がらみのトラブルに関しては、回線がどうとかよりも、隣人の方の印象をどれだけ良くするかにかかっています。
こちらの対応や態度に相手が不満を抱かれてしまっては、電線の問題が解消したとしても、隣人トラブルは継続してしまいます。
一番の目的は隣人とのトラブル解消ですから、多少面倒でも時間を作って即時対応&逐一報告を心がけましょう。
この記事がみなさんの役に立てばうれしいです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!