コロナ渦で家庭で仕事をする人も増えてきた昨今ですが、在宅勤務やテレワークで使えるPCモニタを探している人も多いと思います。
しかしモニタ選びには、ゲーミングモニターとそうでないものがあったり、IPS液晶やらリフレッシュレートやら小難しい用語がつきまといがちです。
モニターに色々なスペックがあるのは、当然色々な用途に合わせて選ぶためなのですが、モニターにあまり詳しくない人にとって逆に混乱させてしまう結果になります。
この記事では、『仕事に使うことに限定』して、わずらわしいスペック情報をコミコミで4つに厳選しました!
価格帯別に最も『買い』なモニターをご紹介していこうと思います。
評価に当たっては、私自身の使い勝手や使用感、口コミやレビュー評判も紹介しながら徹底比較レビューを行っていきます! それではいってみましょう!
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厳選するための要素
細かいことはいいからオススメを教えて欲しいという方は読み飛ばしてください。
モニターを選ぶ際には、大きく『液晶パネルの種類』『リフレッシュレート』『視野角』『応答速度』『色再現度』などを考慮します。
今回は液晶パネルとしてIPS液晶に限定してオススメしていきます。理由は後述します。
モニターの要素のうち『視野角』『応答速度』『色再現度』については、『液晶パネルの種類』による差が大きく影響します。
液晶タイプには具体的にはTNパネル・VAパネル・IPSパネルの3つがあります。
このうちゲーミングを目的にする場合には、応答速度が非常に早く『リフレッシュレート』が高いTNパネルを選びます。
ちなみにリフレッシュレートとは、画面がリフレッシュ(仕切り直し)されるスピードのことで、これが高いほど画面の切り替わりが早くなりますから、よりスムーズな画質(いわゆる『ぬるぬる動く』)を楽しむことができます。
0コンマ何秒レベルの動作の差が明暗をわけるゲームの世界では、画面の遅延は致命的になります。遅延が最も発生しづらく、また臨場感ある画質を楽しめるTNパネルが最適です。
仕事用途のように液晶の切り替わり速度や反応速度がそれほど要求されない場合には、VAパネル化IPSパネルを選びます。
仕事用途の場合、最も重要視されるべきは『見やすさ』『明るさ』『疲れにくさ』になります。
それらの要素は、どれだけ正確に色が反映されるか(色再現性)、角度が変わったときにきちんと見えるか(視野角の広さ)、高いコントラストを反映できるか、光沢があるかどうか、といった条件に依存します。
これらの条件のうち、色再現性と視野角の広さに秀でているのはIPS液晶です。Amazonで液晶モニターを調べたときには、一番販売実績の多い液晶タイプです。
加工が容易で、様々な大きさ形の製品化ができるため、モニターの多様性にも貢献できます。
一方コントラスト比、つまり明暗をくっきり表現できる能力はVA液晶が高いです。黒を「発光しないこと」で表現するため圧倒的なコントラストの美しさを誇ります。
以上のことから、総合的にみて仕事用途にはIPS液晶が向いていると言えます。
モニター形状も様々であることから、自宅のワーキングデスク(作業机)上で最適な配置を検討しやすいというのも魅力の一つです。
その上で『疲れにくさ』を向上させるために、光沢を落とした加工が施されているアンチグレア画面であることも条件に加えていきます。
ビジュアル系やデザイン系の仕事をしている方は、光沢アリの液晶をオススメしますが、それ以外の多くのデスクワーキングにはアンチグレアの方が圧倒的に目に優しいです。
長時間モニターを見る仕事をする場合にはアンチグレアを選びましょう。
またさらに目に優しい仕様として、チラつきを予防するフリッカーフリーというシステムが搭載されていることを条件に加えました。
ということで、この記事ではアンチグレアIPS液晶モニター(フリッカーフリー付)に限定してご紹介していきます。
【コスパ最強・USBハブ機能付き】Dell S2719HS
DELL製の、標準的なグレードの液晶モニターです。
エントリーモデル(安価なモデル)ではないですが、仕事用のモニターとして使うには非常に有用な機能がたくさんついているのでオススメです。
評価項目 | 評価 |
解像度 | 1920×1080 フルHD |
視野角 | 広角178° |
画面の縁 | スリムベゼル |
USB端子 | あり USB3.0×4 |
接続端子 | Display Port×1 HDMI×1 D-sub15ピン(RGB接続)×1 |
スピーカー | なし |
ブルーライト軽減 | あり |
保証 | 3年 |
広い視野角IPS液晶で、1920x1080のフルHD表示が可能です。
スリムベゼルタイプで画面の外縁が非常に薄いため、モニターサイズギリギリいっぱいの画面の大きさは、ボディのスリム化と画面の見やすさを同時に達成してくれます。
この製品の一番の強みは、USBハブ機能が搭載されていることです。
モニター側には画面側面に2つ、画面下に2つ、合計4つのUSBポートが搭載されています。パソコン側とUSB接続をすることによって、この4つのUSBポートがPCと接続されるようになります。
例えば有線プリンタを接続したり、USB接続のスピーカーと接続したり、Scansnapのようなスキャナと接続したり、といった運用が可能です。
またノートPCをモニターに接続する使い方をする人にとっては、無線キーボードやマウスのアダプタを付けられるのもうれしい機能です。
USBハブを使って拡張もできるので、一度使ってみると『なぜ今までモニターにUSBがついていなかったんだろう』と思うレベルです。
さらに目に優しいブルーライト軽減仕様なのもうれしいポイントです。
接続端子は安定のディスプレイポート、HDMI、D-Sub15ピンの3つが搭載。困ることはないでしょう。
スピーカーは非搭載なので、別途用意するようにしましょう。
保証も充実していて、1か所でもドット抜け(微小な液晶の故障)があれば新品と無償交換をしてくれます。3年保証もついていて、安心して使用することができます。
これだけの性能をモリモリにして3万円をおおきくきっているモニターは他にはありません。
アマゾンレビューが400件超ついていて、☆は驚異の4.5です。
誰もが認める最強コスパと言える仕上がりですね。さすがDELL製といえます。
DELLといえば格安の業務用PCのサプライヤですが、モニター業界では結構人気があります。
万人にオススメできる標準グレードモニターです。
【基本を押さえつつ安く買う】BenQ GW2780
27インチモニターの中で最も安いモデルの1つである、BenQのGW2780です。
評価項目 | 評価 |
解像度 | 1920×1080 フルHD |
視野角 | 広角178° |
画面の縁 | ウルトラスリムベゼル |
USB端子 | なし |
接続端子 | Display Port×1 HDMI×1 D-sub15ピン(RGB接続)×1 |
スピーカー | 内臓 |
ブルーライト軽減 | あり |
保証 | 3年 |
BenQといえば、格安コスパ最強モニターメーカーとして知られているメーカー。
特にモニターにこだわりがなければBenQ製のモニターを選んでおけば間違いない、とまで言われることがあるほど、安価で安定した製品づくりが評価されているメーカーです。
この製品も、仕事用途のモニターとして基本をしっかり押さえた構成になっており、広角フルHDディスプレイ、接続端子が一般的な3タイプ対応している上で、値段が2万円をきっています。
アマゾンで一番売れている製品で、アマゾンレビュー件数はなんと1000件越え!
その上で☆4.4を獲得するモンスター製品です。
ブルーライト軽減機能もついていて長時間使用にも適した仕様になっています。
格安なのに地味にうれしいポイントがいくつかあるのが特徴ですね。
まずスピーカー内臓であること。外付けのスピーカーを自分で用意しないといけないモニターが主流の現代で、この価格帯でスピーカー内臓で音が出るのは希少です。
ただもちろん、今も昔もモニター付属のスピーカーというのは音質はお察しレベルなので、音楽鑑賞・動画視聴・映画鑑賞には耐えられるものではありません。あくまでスピーカーつけなくても、エラー音や操作音が出て、音の確認ができる程度のものと思ってください。
地味にうれしいポイント2つ目は、モニタースタンドに電源ケーブルを隠せるようになっていること。ケーブルが露出しているだけで、デスクの上が煩雑とした印象になりますが、スタンドにケーブルを収納して、デスク上をキレイに保つことができます。
格安ではありますが、しっかり3年保証がついています。BenQの信頼性の高さがうかがえます。
この価格帯ではこれがベストバイなので、正直これ以外の製品は検討する必要がないレベルです。
とりあえず使えるモニターが欲しい!安いモニターでいい!別に機能性が高くなくていい!という方には、一番おすすめな製品です!
【4K・USB-C対応のハイスペックモニター】Dell U2720QM
またもやDELLですみません。DELLの製品いいんですよね。
家庭用モニターとしてこれ以上何を望みますか?というレベルのスペックが搭載されたDell U2720QMです。
評価項目 | 評価 |
解像度 | 3840x2160 4K |
視野角 | 広角178° |
画面の縁 | スリムベゼル |
USB端子 | あり USB3.0×4 USB-C×1(充電可) |
接続端子 | Display Port×1 HDMI×1 |
スピーカー | なし |
ブルーライト軽減 | あり |
保証 | 3年 |
Dell製モニターの上位モデルになります。この価格帯からついに4Kディスプレイの登場ですね!
デザイン系の仕事をしたり動画編集をするなど、解像度の高さが要求される作業をする方にオススメのモニターです。
本当はそういった作業にはアンチグレアじゃない高輝度モデルが適しているのですが、高輝度モデルは長時間使用で疲れが発生しやすくなります。
目への負担を軽減したい方や、長時間使用するつもりの方はこのモニターをオススメします。
クリエイティブな作業には様々な外付け機器が必要なわけですが、それらをすべてモニターに搭載のUSBハブでオールインワン接続できるのも魅力です。
上位モデルだけであって、USB3.0端子3つに加え、給電可能なUSB-C端子まで搭載されています。
Dellの下位モデルではパソコンとモニターのUSB接続はUSB-Bプラグでしたが、このモニターはUSB-Cでパソコン側と接続をします。それによって、高速で電力供給も含めた多彩なデータのやりとりが可能になりました。
その分、D-sub接続がカットされています。画質・映像にこだわった仕様なため、そもそもHDMIやDisplay Portに画質面で劣るD-sub接続は不適で不要ということでしょう。
高い価格帯でありながら400件以上のアマゾンレビューがあり、それだけモニターに投資できる目の肥えたユーザーから☆4.4を獲得した素晴らしい製品です。
ガッツリ使い倒していきたい!という方にはぜひともオススメしたい製品です。
【すべての用途に使える最強モニター】LG 27UL850-W
最後に紹介するのは、LGの最強モニター27UL850-Wです。
評価項目 | 評価 |
解像度 | 3840x2160 4K |
視野角 | 広角178° |
画面の縁 | スリムベゼル |
USB端子 | あり USB3.0×2 USB-C×1(充電可・PowerDelibary対応) |
接続端子 | Display Port×1 HDMI×2 |
スピーカー | なし |
ブルーライト軽減 | あり |
保証 | 3年 |
今回のコンセプトは『仕事用途』なので、そのためにリフレッシュレートや応答速度に関してはあまり重視せず製品を厳選してきました。
しかし映像関係を扱う仕事の場合、やはり画質の良さと動画を忠実に再現してくれる性能が必要になります。
LGの27UL850-Wは、IPS液晶の特徴である疲れにくく高い色再現性を維持しながら、ゲーミングモニターのような『高輝度』『高精細』『高反応性』を実現したオールマイティモニターです。
AMD RADEON FreeSyncテクノロジーを搭載し、ティアリング(ちらつき)やスタッタリング(かくつき)を抑え、DAS(Dynamic Action Sync)モードで高い反応性を実現しました。
これにより、疲労感や不快度を低減して快適な作業をサポートします。
IPS液晶の弱点でもある『暗所の表現』もブラックスタビライザー機能で克服しました。
こうしたLGの高い技術力によって、IPS液晶でありながらゲーミングにも対応できる製品に仕上がっています。
ハードウェアキャリブレーション(別売り)に対応しているので、色合いにこだわりのある仕事をする方にも最適です。
今回紹介する製品の中ではダントツの高価&ハイスペックです。
しかしそうした決して安くない価格帯にもかかわらず、500件オーバーのアマゾンレビューがあり、評価☆4.3を獲得しています。
この価格帯のモニターを買うのは玄人やプロ集団なので、そうしたプロ志向の中でも認められた信頼できるモニターと言えます。
搭載されているUSB-Cは60WのPower Delibery対応で、MacBookなどの高い電力を要求するノートPCにも充電をすることが可能です。もちろんタブレットは余裕です。
とはいえ、10万円をこえるような超プロ向けモニターには性能では及びませんが、家庭でしようするモニターとしては間違いなく最高グレードです。
性能にこだわったモニターが欲しいという方にはオススメしたい1品です。
モニターは価格帯でベストバイがもう決まっている
モニターというジャンルは、多種多様に見えて、実は購入に値する製品のふるい分けが済んでしまっているジャンルです。
今回紹介したのは、エントリーグレード、標準グレード、ハイスペックグレード、プロユースグレードの4つのグレードを代表する製品です。
ぜひ使用用途や、モニターに求めるスペックをもとに、あなたにぴったりのモニターを選んでみてください!
ここまでお読みいただきありがとうございました!