USBメモリやPCの中のデータを誤って削除してしまって、困ったことはありませんか?
USBメモリやSDカード上で削除をしてしまうとゴミ箱に行かずにそのままファイルが消えてしまいますし、PC内のゴミ箱を空にしてしまった後も当然ファイルは戻ってきません。
特にUSBメモリ内データの削除は、ワンクリックでできてしまうがゆえに、PCトラブルの「あるある」だと思います。
削除してしまったものはもとに戻らない・・・
と思われる方も多いですが、諦めるのはまだはやい!
データ復旧ソフトを使えば、誤って削除してしまったデータを復旧できる可能性が高いんです!
今回はWondershare Recoverit(ワンダーシェアーリカバリット)というソフトを試してみましたので、そのレビューをしていきたいと思います。
※今回使用したバージョンは10.0.4です。バージョンによってはUIが異なる場合がございますのでご了承ください。最新情報はホームページまでご確認をお願い致します。
Recoveritとは?
まずは簡単にソフトの紹介をしていきます。
Recoveritは、Wondershareという会社のソフトです。
Wondershare動画編集ソフト「Filmora」やiPhoneのデータ復旧、不具合修理などの様々なソフトウェアを手掛けるマルチメディア企業。
Filmoraをはじめとして非常に製品のコスパがいいことでソフト界隈で有名な企業です。
RecoveritはそんなWondershareの制作する、PC内部や外部ストレージのデータを復旧するソフトです。
導入事例には「FUJIFILM」や「HITACHI」、「デロイト」など超大手企業の名が並びます。
信頼性の高さが伺えますね。
ご覧のように、対応しているファイル・記録媒体などが非常に多岐にわたっています。
ドキュメント(ワードやエクセル、パワーポイント)、画像、音声、ビデオはもちろん、電子メールファイルやhtmlファイルといったものも復旧が可能です。
日常的に使用するファイル形式はすべて網羅しているので、機能としては必要十分といった感じですね。
想定される使用シーンとしては、ご削除やカラにしてしまったゴミ箱の復旧などの500を超えるシーン。
動画ファイルの破損からの復旧機能も搭載されています。
動画ファイルはドキュメントファイルやパワーポイントファイルなどと比べても、非常に復旧が難しいファイル。
しかも高画質フォーマットのUltraHDや4Kにも対応しているのはすごいですね。
ダウンロードとインストール
さてここからは具体的な操作画面を交えながら解説していきます。
まずは公式ホームページへアクセスして、ソフトをダウンロードしましょう。
「無料ダウンロード」をクリックして、ダウンロードを進めていきます。
Recoveritは無料で利用できるソフトウェアですが、無料版だと復元できる容量は100MBに制限されます。
100MBより多くのファイルを復元したい場合には、有料版を購入しましょう。
有料版をいきなり購入するのが不安という人も多いと思います。
無料版でも、復元できるファイルのスキャンとプレビューをすることができます。
まずは一度無料版をダウンロードをしてみて、自分の使用環境で使えるのかどうか、リカバリーしたいファイルがきちんと復元対象になっているか、確認した上で有料版を購入すると安心です。
※これ以降、Mac版の画面で進めていきますが、基本的な操作や機能はWindows版も同等です。
画面の指示に従ってインストールを進めていきます。
ソフトが起動して、このような画面が表示されれば準備OKです。
データ復旧を検証するファイルについて
データ復旧を検証するにあたり、削除するデータを準備します。
今回準備したのはこちらのファイルです。
「タイムマシン」という名前のUSBメモリにPDFファイル、画像ファイル、ドキュメントファイル、エクセルファイル、zipファイルを入れました。
これらを削除して復旧できるかどうかを検証していきます。
まずはディスクユーティリティを使ってUSBメモリを初期化していきます。
Windowsでいうところのフォーマット作業ですね。
はい、このように中身がまっさらになりました。完全に消去したので跡形もありません。
この状態から復旧できるか検証をしていきましょう。
実際にデータ復旧をしてみる
Recoveritを起動して、データを復旧するドライブを選択します。
今回は「タイムマシン」という名前の外付けUSBメモリを選択します。
クリックして選択をするとスキャンが始まります。
32GBのUSBメモリですので、けっこう時間がかかります。
しばらくすると復元が完了しました。
復元完了までにかかった時間は約50分。
復元できるファイルの総容量は46.17GBでした。32GBのUSBメモリ内に46GBものデータが残ってて復元できるというのは、いつ見てもとても面白いです。
32GBでこれだけの時間を要するので、1TBなどの大容量HDDなどを使う場合には、数時間以上の時間のゆとりを持つことを推奨します。
それでは、ファイルの復元について見ていきます。
ファイルはデータ形式によってフォルダ分けされています。
例えば上のように、「写真」フォルダ内には、jpgフォルダとpngフォルダがあります。
元々のフォルダ構成をそっくりそのまま再現できないのはデメリットですね。
しかしこれまでいくつものデータ復旧ソフトを試した経験からすると、すべてのソフトで共通の仕様だったのでしょうがないですね。
(むしろもとのフォルダの状態に復元できるソフトがあるなら知りたい)
スキャン結果をみると、かなり昔に削除したファイルもずら〜〜〜っと並びます。
画像ファイルに至っては5000以上もスキャンすることができました。初期化前は10もなかったのに笑。
この中から今回準備したファイルを探すのは骨が折れましたが、じっくり探した結果、初期化前のファイルはすべて無事発掘することができました。
実際にファイルを復元してみた
スキャンが完了したら、復元したいファイルを選択し、右下の「復元する」をクリックしましょう。
今回はいくつかのファイルを選択して復元したいと思います。
するとファイルの保存先をどうするのかたずねられます。
保存したい場所を選んで「保存」をクリックしましょう。すると復元がはじまります。
復元が完了したらこのようなメッセージが表示されます。
今回復元したファイルの中からPDFファイルを開いてみましょう。
うん、もともとの状態とまったく同じ状態ですね!
テキストが壊れていたり変になっているなんてこともありません。
ただファイル名を見てみると、もともと「席替えツールの取り扱い説明書」のようなファイル名だったのですが、ファイル名が「00000385」と数字だけになっています。
実はデータ復元ソフトを利用すると、ファイル名に関しては、もとの状態で復元ができないことも多いので注意が必要です。
特に日本語のファイル名は文字化けしてしまうこともあるので、データを復元するときに探すのに手間取るかもしれません。
ただ、この仕様については多くのファイル復元ソフトで同様なので、仕方ない部分なのかもしれませんね。
復元可能性についてですが、データが繰り返し上書きされることからPC本体のデータ復元率が限られています。
外付けデバイス(SDカード、USBメモリーなど)の場合は復元率が高まるようです。
Wondershare Recoveritならば、諦めてた削除データも助かるかもしれない
今回検証してきた通り、Wondershare Recoverit(ワンダーシェアーリカバリット)を使えば一度削除してしまったファイルもデータ復旧することができることが分かりました。
元のフォルダ構成じゃなかったり、ファイル名がおかしくなってたりすることもありますが、最後の駆け込み寺としての使用は「十分に価値がある」と思います。
ぜひみなさんの参考になれば嬉しいです。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました!