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【疑問からオススメまで】研究論文から学ぶプロテインの科学

みなさんこんにちは、今回はプロテインについて書いていこうと思います。

この記事では、そもそもプロテインって何なのか?って話から、プロテインの効果、選び方まで細かくまとめています!

 

私がこれまで読んだ研究論文や書籍の情報をすべて集約した、まさにプロテインマニュアルとなっています。

 

一般に売られている書籍よりもはるかに詳しく有意義な情報をまとめていますので、皆さんの健康的な生活の参考になればうれしいです。

 

でく
でく
私自身は旧帝国大の学部・大学院で生物学を専攻して人体の基本について学んできました。ダイエット科学や健康科学に関する科学研究論文も日常的に読んでいて、得られた情報を元にこの記事を執筆しています。

 

かなり長いので、目次から興味のある項目だけを抜粋して読んでいただけると読みやすいです。

 

プロテインのイメージ

プロテインって聞くと、めちゃくちゃムキムキマッチョな方々がトレーニング後にゴクゴク飲んでるアレをイメージしますか?

だとするとそれは結構古いイメージかもしれません!

今では老若男女問わず飲むようなサプリメント的な位置づけで、健康食品として摂取する人も増えてきています。

別にボディビルをやっている人でもなく、ジムに通って軽く汗流している人はかなりの割合で飲んでいます。

パッと筋トレとかと無縁そうな細い人も、結構飲んでいたりします。

なぜこれほどまでにプロテインが広まっていったのでしょうか?

 

プロテインとは何か?

プロテインというのは、英語で書くとProtein、意味はタンパク質です。

タンパク質は三大栄養素の一つで、炭水化物、脂質と並んで体を構成する重要な物質として知られています。

三大栄養素は、これらが不足すると体がうまく機能しないよ!というレベルの重要な物質です。

炭水化物は体を動かすエネルギーになります。具体的にはコメや小麦に含まれている糖質と呼ばれるものたちですね。

脂質はエネルギーの備蓄や細胞膜を構成する物質です。

糖質がスピーディにエネルギーとして使われる一方、脂質はゆっくり使われていくので持久力が必要なスポーツで活躍します。

また細胞膜や内臓壁を構成する大切な物質でもあるので、とりすぎは当然体に毒ですが、しっかりとらないと肌荒れや皮膚の劣化を招くこともあります。

タンパク質はというと、体を構成する重要なパーツを構成しています。

人体においては水の次に多い物質で、髪の毛や皮膚、粘膜や筋肉、あらゆる内臓などの材料になっています。

糖質がガソリンならタンパク質は車のボディにあたります。

しっかりとタンパク質をとらないと、ボディがどんどん劣化してパフォーマンスが下がります。

運動能力が下がるだけでなく、内臓機能の低下や肌トラブル、抜け毛にもかかわってきます。

タンパク質はアミノ酸という物質がつながってできていますが、人体の中で合成することができないアミノ酸を必須アミノ酸といいます。

そうした必須アミノ酸が不足すると、アミノ酸からタンパク質を合成する能力が低下して、体のあちこちでほころびが生じます。

なのでしっかりとタンパク質をとることが大切なんですね。

 

タンパク質を効率よく摂取するためにプロテインを飲む

現在ではこうしたタンパク質の重要性が見直されて、積極的にタンパク質をとることが重要視されます。

一日におよそ60gのタンパク質を摂取することが望ましいと、文部科学省が定めています。

しかし実際には、その60gを摂取できている人は非常に少ないのが実情です。

というのも、タンパク質を60g摂取するためにはかなりの食事量が必要だからです。

タンパク質が豊富なステーキ1枚で10g程度、納豆1パックで7g程度しか摂取できません。

私が大好きなカレーやかつ丼、オムライスといった食事にも、肉や卵などが含まれていますが、それだけでは全然足りないんです。

炭水化物や脂質はどんな食材にも多少は含まれていますが、タンパク質を多く含有している食品は少ないです。

なのでかなり意識を高くもっている人でも、食事だけでタンパク質60gというのはかなり難しいハードルなのです。

そこでタンパク質の補助食品としてプロテインが利用されているんですね。

 

プロテインは1回で20gのタンパク質を補給可能

プロテインは一般的には粉上になっていて、水や牛乳に溶かしてドリンクとして飲みます。

プロテインドリンク1杯の中には、おおよそ20gのタンパク質が含まれることになるので、一日3回飲んだらそれだけで一日の摂取目標を突破することができます。

よくプロテインの飲みすぎは肝臓や腎臓に負荷がかかってよくないとか、病気になるとか、最悪腎不全になるとかっていう人がいますが、半分はデマです。

タンパク質の取りすぎはたしかに内臓に負担をかけて病気の原因になります。

しかし、腎臓や肝臓に負担がかかる目安というのは1日に150g以上のタンパク質をとるほどの極端な場合であると研究で明らかになっています。

1日に100g程度の摂取量であればなんら心配ありません。

とりすぎると病気までいかなくても、体臭やオナラが臭くなりますので、多くても1日100g程度までにしておくのがいいでしょう。

 

プロテインの種類

プロテインは主な主原料によって3つに大別されます。

大豆を主原料とした『ソイプロテイン』
ヨーグルトの上澄みにある乳清(ホエイ)を主原料とした『ホエイプロテイン』
牛乳に含まれるたんぱく質「カゼイン」を主原料とした『カゼインプロテイン』

大豆も牛乳もいずれもタンパク質を豊富に含む食品ですから、プロテインとはそれらからタンパク質だけを抽出して作られた食品だということですね。

これらのうち、ソイプロテインは植物性タンパク質、ホエイプロテインとカゼインプロテインは動物性タンパク質です。

生物によって体内で必要なタンパク質の種類が違いますし、当然タンパク質の材料となるアミノ酸の種類も違います。

そういった理由からこのブログでは、動物性タンパク質を摂取することを推奨しています。

 

プロテインを飲むと筋肉ムキムキになるの?

プロテインに対する大きな誤解として、プロテインを飲むと筋肉がついてボディビルダーのようになるものがあります。

ボディビルダーの体というのは、徹底した食事管理ととんでもない負荷のトレーニング、そしてそれに補助的に摂っているプロテインの効果によるものです。

私たちがジムに通って軽くやっている程度のトレーニングでは、決して筋肉は盛り上がってきません。

むしろ、程よい筋肉が付いてくると、脂肪のたるみがなくなってきますから腕や足やウエストは細くなります。

モデル体型の人や細マッチョというような方々がまさにその典型といえます。

筋肉モリモリになるためには、プロテインではなくてステロイドが使われます。よくドーピングとかで出てくる用語ですよね。

サプリメントを飲んだからといって風邪をひかなくなったり、いきなり精力がついたりしないですよね?

それと同じです。

プロテインの効果というのはあくまで補助的なものであって、過剰に期待しても恐れてもいけません。

 

プロテインはダイエットにきくの?

結論からいうと、ききません。

プロテインは飲んだからといって筋肉がついて脂肪が落ちるなんていう魔法の飲み物ではありません。

筋トレやトレーニングによって損傷した筋肉が回復するときに、タンパク質を豊富にとっていたほうがわずかに修復や回復が早いという程度です。

中には「筋肉がつくことによって基礎代謝量が増えて脂肪が落ちやすくなる、だからプロテインを飲んだ方がいい」という人がいますが、それもほとんど効果はありません。

筋肉量の増加に伴って増える基礎代謝量というのは微々たるものです。

筋肉がつくことによって脂肪が落ちやすくなってダイエットに成功!というのはまやかしです。

しかし、トレーニングとプロテインの併用によって筋肉量が増えてくると、単純に引き締まって見えることで、脂肪が減ること以上に痩せてみえることがあります。

また筋肉がつけば、より強い負荷でのトレーニングを行うこともできますし、持久力もアップします。

すると脂肪燃焼をするための運動量を上げることができますから、結果的に脂肪が効率よく燃焼されて体重が落ちることになります。

こうした流れによってプロテインは間接的には体重減少に貢献することができますが、直接的な効果はありませんので過度な期待はしてはいけません。

痩せるために肝心なのは、食べ過ぎないこと、しっかり運動を継続すること、これら2点です。

 

プロテインはいつ飲むのが正解?

よくプロテインは筋トレ後やトレーニング後に飲むのが正解だ!という意見があるのですが、一概にそうとは言えません。

筋トレによって筋肉が損傷を受けたあと、30分以内にプロテインを摂取することで吸収がよくなって筋肉の修復にきくという話がありますが、科学的根拠はありません。

むしろ、有酸素運動の場合には運動後にプロテインを摂取しない方が効果的であるという研究もあります。

しかもそうした研究にも反対意見となる論文が出てくるなど、プロテインの飲むタイミングについては結論が出ていないのが現状です。

こうした理由で、プロテインの飲むタイミングの最適解はよくわかっていないというのが、現在の健康科学における常識です。

そもそもそうしたプロテインの摂取タイミングによるプラスマイナスよりも、『睡眠や休息の取り方』、『プロテイン以外の食事バランス』、『トレーニングの頻度や内容』の方がよっぽど筋肉肥大や健康増進に影響を与えています。

プロテインを飲むという行為はあくまで補助的なものであって、筋トレやトレーニングにおいても、ダイエットにおいても本質的ではないということは理解しておくことが重要です。

 

オススメのプロテインは?

当ブログでオススメしているプロテインの条件は2つです。

ホエイプロテインであること
甘味料無添加であること

これを満たすオススメのプロテインは以下の記事にまとめているので、興味があれば読んでみてください。

【甘味料無添加】体にいいプロテイン6選とおいしい飲み方【健康・筋トレ・ダイエットなんでもOK】

続きを見る

なぜここれらのプロテインがオススメかという理由は、次の項目で詳しく解説しています。

 

甘味料が体に悪い理由

プロテインはタンパク質の塊であるため、基本的には無味です。

鶏のササミや卵の白身、豆腐などにあまり味がないことを想像してもらえれば、すぐ納得できると思います。

納豆や肉がおいしいのは、タンパク質の一部がアミノ酸に分解されることで、アミノ酸が舌で味覚物質として認識されるからです。

そうした理由から、市販されているプロテインは甘味料をドバドバ追加してあまーくおいしく作られているのがほとんどです。

特に日本のお菓子メーカーが作っているプロテインは、ほぼすべてにおいて甘味料で味付けをしています。

 

砂糖(精製糖)が悪い理由

甘味料の代表格である精製糖、つまり砂糖は世界中の研究者が「体に悪いもの」として断言しています。

甘くておいしい魅惑の粉ですが、摂取することのメリットはほとんどありません。悪質な糖質なのです。

最近の研究では、砂糖には依存効果があって、脳内の報酬回路(おいしいという感情がさらに食欲を増す効果)のストッパーを外すことで、際限なく食事をさせてしまう効果が報告されています。

特に脂質との組み合わせは最悪とされ、スナック菓子やアイスクリームやチョコレートなどが中毒性が高いことからもそれがよくわかると思います。

味付けのためとはいえ、そうした質の悪い糖質を摂取することとは本末転倒なので、健康的な食品として摂取するならば甘味料は断つことが重要です。

 

人工甘味料が悪い理由

最近では砂糖の代替として人工甘味料が使われていることも多いです。

人工甘味料は、胃や腸で「糖質」として吸収されることがない甘味料です。

つまり舌では甘いと感じていても、実際には体内に入ってくことがないので血糖値も上昇しないし、脂肪に変換されて体に溜まることがないということです。

「スクラロース」「アスパルテーム」「L-フェニルアラニン化合物」「アセスルファムK」といった人工甘味料は今では多くの食品に使われています。

パッと見、カロリーが多いように見える食品でも「カロリーオフ」とか「カロリーゼロ」とか「ロカボ(ローカーボ:低糖質の意味)」とかいうラベルがついていますよね。

カロリーゼロコーラとかがその代表格です。

糖質の摂取が問題視されてきて、糖質として吸収されない甘味料で代替することで、『おいしいけど太らない』を体現しようとしているわけですね。

しかし最近の食品化学の研究では、この人工甘味料のリスクについてもメスが入れられています。

これまで血糖値を上げる事はないとされてきていた人工甘味料が、摂取することで血糖値が上昇するという研究報告がされています。

さらに、最近一番注目を浴びているのは腸内細菌のバランスを崩壊させるという報告です。

腸内細菌のバランスが悪くなると、結果的に太りやすく痩せにくい体になることが報告されています。

原因はいままさに研究されているところですが、少なくともそういった効果があることまでは分かっています。

 

甘味料を排除したピュアプロテインやナチュラルプロテインがおすすめ

自然由来であっても、人工由来であっても、甘味料が体に与える悪い影響は明らかです。

したがって、健康的になるための補助食品たるプロテインには甘味料はないことが望ましいと言えます。

最近ではそうした需要が高まってきているのもあって、甘味料を排除したプロテインのラインナップが増えてきています。

人工甘味料が入っていないプロテインをピュアプロテインとかナチュラルプロテインなどと呼んでいます。

もし健康にコミットするプロテインを選びたいという方は、そうしたプロテインを選ぶことをオススメします。

このブログでこれまでに紹介したピュアプロテインに関する記事を参考にしてみてください。

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でく

元高校教師でブロガー。得意ジャンルは教育・家電・ガジェット・健康美容。便利グッズや電子機器を収集してレビューするのが趣味のオタク。 小学・中学・高校はゲーム三昧。東北大卒。大学院修了後は公立高校教諭。買ったものを人に紹介する趣味が高じてブログを立ち上げる。デグー・リチャードソンジリス・スナネズミを飼育するげっ歯類好き。

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