VPNという用語は知っていても、実際のメリットや活用法がわからない人は少なくありません。
「フリーWi-Fiをよく利用する」「リモートワークをしている」といった人は、VPNの導入を検討する価値があります。
NordVPNの専門家によると、VPNには以下のようなメリットがあります。
- 通信セキュリティの向上
- プライバシーの保護
- 情報漏えいの防止
今回の記事では、VPNの仕組み・必要性・活用法・メリット・デメリットをまとめました。
本記事を読めば、VPNのメリットや用途を理解して自分に必要かどうか検討できます。
VPNのメリットをしっかりと押さえて、安全で快適なインターネット環境を実現しましょう。
個人でも使えるVPNとは?
VPN(Virtual Private Network)とは、日本語で「仮想専用線」と翻訳される通信技術です。
トンネリング・カプセル化・暗号化・認証という4つの技術によって、通信セキュリティを高めて情報漏えいを防げます。
技術名 | 技術の概要 |
トンネリング | 仮想的なトンネルを作り第三者の侵入をブロックする技術 |
カプセル化 | データをプロトコルで包んで保護する技術 |
暗号化 | データを暗号にして、第三者に盗聴されないための技術 |
認証 | アカウントを持つユーザーしかトンネル内に入れないようにする技術 |
4つの技術により、VPNを利用すれば安全に情報をやりとりできます。
個人が通信セキュリティ向上を図りたいなら、低コストで簡単に利用できる有料VPNがおすすめです。
VPNは何のために必要?どんなときに使うの?
VPNが何のために必要で、どのような用途で使うのかについてわかりやすく解説します。
どんな用途に使えるのか把握し、自分にVPNが必要かどうか検討しましょう。
VPNがなぜ必要か?
VPNが必要とされる背景は、インターネット上でセキュリティ強化が求められているからです。
インターネットは不特定多数が利用するため、悪意を持って盗聴・ハッキング・不正アクセスをする第三者も潜んでいます。
たとえば、総務省の調査によればサイバー攻撃関連のパケット数は以下のように増大しています。
年度 | サイバー攻撃関連のパケット数 |
2015年 | 632億パケット |
2016年 | 1,440億パケット |
2017年 | 1,559億パケット |
2018年 | 2,169億パケット |
2019年 | 3,756億パケット |
2020年 | 5,705億パケット |
2021年 | 5,180億パケット |
安全にインターネットを利用するため、VPNは大きな注目を集めています。
参照:総務省「我が国におけるサイバーセキュリティの現状」
用途1.:外出先でフリーWi-Fiを利用する機会が多い
外出先でフリーWi-Fiを利用する機会が多いなら、VPNの導入を検討しましょう。
自宅やオフィスとは異なり、フリーWi-Fiは通信が暗号化されていないケースも珍しくありません。
くわえて、正式なフリーWi-Fiを偽装した偽Wi-Fiで被害を受けるケースも見られます。
セキュリティの甘いフリーWi-Fiを利用すると、以下の情報を盗聴される恐れがあります。
- ID・パスワード
- 名前・性別・生年月日・住所などの個人情報
- Webサイトの閲覧履歴
VPNを導入すれば通信が暗号化されるため、盗聴リスクを最小化して情報の保護が可能です。
用途2.リモートワークで働いている
リモートワークをしているなら、万が一のトラブルを防止するためにVPNの導入がおすすめです。
特に、リモートワークで個人情報や秘密情報を取り扱うなら情報漏えい対策は必須です。
もし情報漏えいしてしまうと、信用問題・訴訟・社会問題への発展といったリスクもゼロではありません。
VPNを導入して情報漏えいリスクを最小化し、安全・快適なリモートワーク環境を構築しましょう。
用途3.国内から海外の動画・海外から国内の動画を視聴したい
以下の2つのパターンで困っているなら、VPNを導入して悩みを解決しましょう。
- 海外在住で日本の動画サイトを視聴したい
- 日本在住で海外の動画サイトを視聴したい
動画サイトの多くは自国以外のIPアドレスを規制しており、国内からしかコンテンツを視聴できません。
しかし、VPNなら目当ての国のVPNサーバーに接続すればIPアドレスを変更して規制を回避できます。
自由に多くの動画サイトを視聴したいなら、VPNの導入がもっとも手軽な方法です。
自宅のパソコン・外出先のスマホで個人がVPNを利用するメリット
自宅のパソコン・外出先のスマホで、個人がVPNを利用するメリットを解説します。
手軽で簡単に利用できるVPNのメリットを活用し、快適なインターネット環境を手に入れましょう。
インターネット規制を回避
VPNを利用すれば、インターネット規制を回避できます。
インターネット規制を回避すれば、在留している国で閲覧できないコンテンツに接続が可能です。
たとえば、中国ではインターネット規制によって以下のコンテンツに接続できません。
- Dropbox
- Amebaブログ
中国以外に、シリア・イラン・ベトナムなどもインターネット規制が厳しい国です。
インターネット規制の厳しい国に在留する場合、VPNを導入して必要なコンテンツに接続できるようにしましょう。
通信セキュリティの向上
VPNはトンネリング・カプセル化・暗号化・認証の4つの技術により、通信セキュリティの向上を実現します。
「フリーWi-Fiをよく利用する」「リモートワークをしている」という人にとって、通信セキュリティの向上は喫緊の課題です。
インターネットの普及とともに、情報漏えいリスクは急速に増大しています。
東京商工リサーチの調査によれば、2012年に71件だった上場企業の情報漏えい件数は2022年には165件と倍増しました。
なお、2022年に情報漏えいした累計人数は592万人という数字を記録しています。
VPNの導入で通信セキュリティを向上させ、情報漏えいリスクを最小化しましょう。
参照:東京商工リサーチ「個人情報漏えい・紛失事故 2年連続最多を更新 件数は165件、流出・紛失情報は592万人分 ~ 2022年「上場企業の個人情報漏えい・紛失事故」調査 ~」
リモートで社内・自宅に外出先から接続
VPNを導入すれば、リモートで社内・自宅のネットワークに外出先から接続できます。
たとえば、外出先でノートパソコンから自宅のパソコンに接続し、必要なファイルの閲覧・コピー・編集が可能です。
そのため、ファイルをデバイスごとにコピーしておく必要がありません。
VPNでリモートネットワークを構築し、デバイス・場所に縛られない働き方を実現しましょう。
導入はアプリをインストールするだけ
有料VPNはアプリをインストールするだけで導入できるため、専門的な知識や技術は必要ありません。
有料VPNの利用の流れは以下のとおりです。
- 有料VPNにアカウント登録して契約
- アプリをインストールしてVPN接続
有料VPNの手続きは、初心者でも3分~5分もあればほぼ完了します。
無料・低コストで導入が可能
VPNは制限を気にしないなら無料で導入でき、有料契約でも月額相場は数百円~1,500円ほどとリーズナブルです。
知名度の高い有料VPNの料金は、以下の比較表のとおりです。
VPNプロバイダ名 | 1ヶ月の料金 | 契約期間 |
NordVPN | 560円 | 2年 |
ExpressVPN | 8.32ドル(1,240円) | 1年 |
ProtonVPN | 4.99ドル(743円) | 2年 |
なお、有料VPNでは月額料金以外に初期費用・手数料などは一切かかりません。
コストゼロで利用したいなら、有料VPNプロバイダが提供している無料VPNが安全でおすすめです。
ただし、無料VPNは通信容量・速度・機能などの制限が多いため、快適に利用したいなら有料VPNへの切り替えを検討しましょう。
自宅のパソコン・外出先のスマホで個人がVPNを利用するデメリット
自宅のパソコン・外出先のスマホで、個人がVPNを利用するデメリットを解説します。
デメリットをあらかじめ知っておき、賢く回避して快適にVPNを利用しましょう。
通信速度の低下
VPNは以下の3つの理由で、通信速度の低下が避けられません。
- 通信がVPNサーバーを経由
- 利用者が多くてVPNサーバーが混雑した場合
- 通信を暗号化してパケットが肥大化
ただし、有料VPNなら速度の低下を最小限に抑えられるため快適なインターネット接続ができます。
有料VPNの中で通信速度が速いと有名なのは、NordVPN・ExpressVPNの2つです。
有料VPNを選ぶときは、料金以外に通信速度も検討するポイントにくわえましょう。
有料VPNは費用がかかる
月額で数百円~1,500円と高額ではありませんが、有料VPNにはどうしても費用がかかります。
一方、無料VPNは「セキュリティリスクが大きい」「容量・速度の制限がある」などのケースが多く安全・快適ではありません。
安全・快適なインターネット環境を構築するなら、費用がかかっても有料VPNがおすすめです。
なお、多くの有料VPNでは30日間返金保証・無料お試し期間などが利用できます。
ノーリスクで使い勝手を試せるため、速度・料金・アプリの操作性・機能などで自分に最適な有料VPNを選びましょう。
VPN以外にもセキュリティ対策は必要
VPNは通信セキュリティ向上を実現しますが、導入すれば対策が万全というわけではありません。
たとえば、VPNの導入以外にも普段から以下のような対策が求められます。
- OS・ソフトウェア・アプリを最新の状態にしておく
- セキュリティ対策ソフトをインストールする
- 怪しいURLやメールを開かない
なお、マルウェア・広告・トラッカーを防止する機能を搭載した有料VPNもあります。
セキュリティを意識するなら、デバイスのセキュリティ対策も同時に可能なVPNサービスを選ぶのも1つの選択肢です。
無料VPNアプリはリスクが高い
Google Playで提供されている無料VPNアプリの84%に、情報漏えいリスクが認められました。
さらに、18%の無料VPNアプリは暗号化されておらず、38%にはマルウェアが含まれていました。
提供元が確かではない無料VPNアプリは、リスクが大きいので利用は避けてください。
参照:CSIRO「An Analysis of the Privacy and Security Risks of Android VPN Permission-enabled Apps」
VPNはどれがいい?おすすめは最速プロトコルのNordVPN!
料金(税込み) | 2年プラン:560円/月 1年プラン:660円/月 1ヶ月プラン:1,920円/月 |
サーバー数/国数 | 5,000/59 |
ノーログポリシー | ○ |
通信速度 | ○ |
デバイスの同時接続台数 | 6台 |
サポート体制 | ・365日24時間対応 ・日本語対応可 ・メール・ライブチャット |
公式サイト(日本) | https://nordvpn.com/ja/ |
NordVPNは有料VPNの中でもトップクラスの通信速度と、リーズナブルな価格設定が特徴です。
通信速度・セキュリティに優れた最新のVPNプロトコルを採用しており、デバイスにあわせて選択できます。
VPNプロトコルについて詳しく知りたい人は、以下の記事がおすすめです。
関連記事:NordVPN「速度&セキュリティが優れたVPNプロトコル比較」
脅威対策機能をオンにすれば、広告・マルウェア・トラッカーを自動的にブロックしてくれます。
30日間返金保証を提供しているため、ノーリスク・ノーコストで使い勝手を試せます。
さらに、カスタマーサポートが日本語対応で、万が一のトラブル時にも安心なのは嬉しいポイントです。
安全で快適なインターネット環境を構築するため、コストパフォーマンスに優れたNordVPNの導入を検討しましょう。
VPNのメリットを活用して安全・快適なインターネット環境を構築しよう
VPNとは、日本語で仮想専用線と翻訳される通信セキュリティ向上のための仕組みです。
VPNを導入すれば、以下のような用途で役立ちます。
- 外出先で安全なフリーWi-Fiの利用が可能
- セキュアなリモートワーク環境の構築
- IPアドレス規制を回避して海外の動画サイト視聴できる
今回の記事では、VPNの仕組み・必要性・用途・メリット・デメリットをまとめました。くわえて、速度・価格に優れた有料VPN「NordVPN」を紹介しました。
安心して利用できる安全・快適なインターネット環境を構築するなら、VPNの導入は必要不可欠です。
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