

皆さんはマイナポイント事業、活用していますか?
マイナポイント事業とは、マイナンバーカードとキャッシュレス決済を紐づけることで、利用金額に応じてキャッシュバックがもらえるという国が主導している事業です。
利用金額の25%がポイントバックされ、上限は5,000ポイントです。
PayPayやSuica、d払いなど、一般に普及しているキャッシュレス決済であれば基本対応しています。
例えばd払いとマイナンバーカードを連携することで、d払いで20,000円分の利用があれば、25%分にあたる5,000円相当がdポイントとしてキャッシュバックされるという仕組みです。
つまり、実質的には無料で5,000円が手に入るということ。これは使わない手はありませんね。詳しくは総務省のHPを見てくださいね。
私はこの事業が開始されてすぐの頃に「一番お得なのd払いだ」と判断してさっさと5,000円分をもらってしまいました。実際にはキャンペーン分も合わせて75,00円分もらっています。
ではなぜ今回記事を書いたのかというと、私の母のマイナポイントを代理で手続きした際にプチトラブルがあったんです。
私の母がどこかからマイナポイントの噂を聞きつけて、「私のマイナンバーカードでマイナポイントをもらって、それを現金に換えてくれ」などと言ってきたんですね。
結論からすればこれは「できない」のですが、その顛末について解説していこうと思います。
母がマイナポイント事業で5,000円分もらえることを聞きつけた
今回私がプチトラブルにあったのは、私の母がマイナポイントをもらいたいと言ってきたことがきっかけでした。
マイナポイントはマイナンバーカードと紐づけるという性質上、一人一回しか事業に参加することはできません。
私自身のマイナポイントはかなり昔に受け取ってしまっていたのですが、母がマイナポイントがもらえるということを最近になってお友達から聞きかじったようなのです。
「マイナンバーカードがあれば5,000円もらえる」という本当に初歩の初歩しか知らない様子でしたが、ネットリテラシーを向上してもらういい機会だと思い、マイナポイントの手続きの手伝いをすることにしました。
マイナポイント事業の「dポイント」現金化計画
マイナポイントをもらうのに一番お得なキャッシュレス決済は「d払いの『チャージ』」で申し込みをすることです。
これはマイナポイントをd払いで受け取る設定をして、さらにチャージ時にマイナポイントが発生するようにする申し込みのことですね。
d払いの残高に20,000円をチャージすると、マイナポイント事業の25%キャッシュバックで5,000円分のdポイントがもらえます。
さらにd払いだけの得点でさらに1,000ポイントがもらえることになっています。合計6,000ポイントのキャッシュバックです。
そこで悪知恵が働いたわけです。
- どうせ母は日常的にd払いを利用するわけではない
- まずは母のd払い残高に20,000円チャージする
- マイナポイント事業で6,000円分のdポイントが戻る
- d払い残高とdポイントを私のd払い残高に送金する
- おかえしに母に現金26,000円を渡す
- 母から手数料をもらう
d払い残高とdポイントは、異なるアカウント間の送金が自由にできるため、これを悪用しようと考えたわけですね。完璧な計画です。
この計画を、私と母は「dポイント現金化計画」と名付けました。
順調に進む「dポイント現金化計画」 そして落とし穴へ
まずは母のマイナンバーカードとd払いの連携手続きをして、「d払い(チャージ)」でもらう設定を完了します。
その後、d払い残高へ20,000円をチャージしました。
するとほどなくしてマイナポイント事業の5,000円分のdポイントがアカウントにチャージされました。
残りの1,000円分は2か月遅れでdポイント残高にチャージされるので、まずはここまでに手に入れた25,000円分を私のd払い残高へ送金することにしました。
ここまでは計画通りでした。しかし、ここまででした。
いざd払い送金の手続きをしようとすると、なぜかd払い送金可能残高が0円になってしまいます。
d払い残高は20,000円、dポイント残高は5,000ポイントになっているのに、d払いもdポイントも送金可能残高が0円なのです。
ここで嫌な予感がしてきました。
マイナポイント事業でチャージしたd払い残高は、送金・出金できない「マイナポイントプリペイド」になる
もしやこの企てはあらかじめ総務省に予期されているとしたら? 対抗策を打たれているとしたら?
計画の甘さがここにきて浮き彫りになりました。
マイナポイント事業でチャージしたd払い残高は送金できるのか調べてみると、なんとマイナポイント事業d払いの公式ページにしっかりと答えが明記されていました。
完全に計画倒れだったことが判明しました…。
どうやらマイナポイント事業のためにチャージしたd払い残高は、「マイナポイントプリペイド」と呼ばれる現金とは違った扱いの区分になってしまうようです。
この区分にされてしまうと、現金のように出金・送金などができなくなってしまうようです。
かくして、母のd払いアカウントに20,000円分のチャージが残ってしまうことになったのでした。
チャージでもらえるdポイントも「マイナポイントプリペイド」同様、送金・出金は不可能
チャージした残高がすでに送金・出金が不可能となれば、当然マイナポイント事業でもらえる「dポイント」も同じ扱いになります。
ということですでに還元された5,000円分のdポイントも、母のdアカウントから移動することは叶わなくなってしまったのでした。
2か月遅れでチャージされる1,000円分も同様ですね。
ということで合計26,000円分の移動計画は、すべて水泡に帰す結果になったのでした。
マイナポイントは現金化できないようになっていた
結論からいえば、マイナポイント事業による還元ポイントの現金化は失敗に終わりました。
ていうかよく考えればわかりますよね。
このマイナポイント事業の目的は、マイナンバーカードの取得率向上とキャッシュレス決済の普及です。
それを目的とした事業なのに、悪知恵の働く家族の仕業によって還元ポイントが現金化されてしまえば、キャッシュレスは普及されないまま終わります。
キャッシュレス普及のためには、「キャッシュレス残高をキャッシュレスとして使ってもらう必要がある」わけなので、誰かに私て現金化できるはずがなかったのです。
ということで私のずさんな計画もここまで。母にはd払いとdポイントで26,000円分使ってもらうことにしました。
結果的には母のキャッシュレス決済導入に成功 リテラシー向上に一躍買った
私と母の計画は頓挫しましたが、この1件のおかげで母はキャッシュレス決済デビューを果たしました。
幸いd払いは大手コンビニはどこでも使えますし、PayPayやメルペイなどと違ってアプリ起動画面でそのまま決済ができます。
(PayPayやメルペイはアプリ画面から1タップ以上必要)
26,000円使い切れるまで何か月かかるかわかりませんが、母は新しい決済方法を学べて満足しているようです。
息子としては母の喜ぶ姿に満足です。
計画は失敗しましたが最終的にはめでたしめでたしとなりました。
私と同じようなことを計画しているご家族がもしかしたら結構多いかもしれません。
スマホやキャッシュレスに縁のないご両親と、多少なりともネットに精通した子供がいれば誰でもこんな計画を思いつけてしまいますから。
しかしここまで書いてきた通り、マイナポイントの現金化はできません。残念ながらあきらめましょう。
しかし、ご家族のキャッシュレス決済デビューやリテラシー向上にはプラスになるので、目的に応じてぜひサポートをしてあげていただければと思います。
私自身はすでに小銭から解放された生活をしていますが、本当に身軽・快適・便利です。
詳しくはこちらの記事にまとめているので、参考にしてみてくださいね。
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マイナポイント活用の助けになればうれしいです。ここまでお読みいただきありがとうございました。