PCやUSBメモリでファイル削除をしたあとで、「あのファイル必要だったのに!!」というようなことって経験ありませんか?
最近だとPCのバックアップをとろうと思ったときに、手持ちのHDDを消去してバックアップディスクにしたときに
「あーーー!!」
となりました。
私はけっこうおっちょこちょいなのでこういったことは結構あります。
USBメモリやSDカード上で削除をしてしまうとゴミ箱に行かずにそのままファイルが消えてしまいますし、PC内のゴミ箱を空にしてしまった後も当然ファイルは戻ってきません。
そんなときに活躍するのがデータ復旧ソフトです。
いろいろな会社から復旧ソフトが発売されているのですが、今回はiMyFone という会社のAnyRecoverというソフトを試してみましたので、そのレビューをしていきたいと思います。
AnyRecoverとは?
まずは簡単にソフトの紹介をしていきます。
AnyRecoverは、iMyFoneという会社のソフトです。
iMyFoneはiPhoneのデータ復旧、不具合修理などのソフトの他、動画編集などのメディアソフトも手掛けるマルチメディア企業。
iMyFoneの発売するAnyRecoverにはWindows版とMac版が両方そろっていて、どんなユーザーのデータ復旧にも使えるという特徴があります。
私の使用環境はMacなのでMac版について解説をしていきますが、基本的な動作は一緒です。
AnyRecoverはPC内部や外部ストレージのデータを復旧するソフトです。
ご覧のように様々な記憶媒体に対応しています。
サルベージ(復旧)可能なデータの種類は、ドキュメント(ワードやエクセル、パワーポイント)、画像、音声、ビデオはもちろん、電子メールファイルやhtmlファイルといったものも復旧が可能です。
日常的に使用するファイル形式はすべて網羅しているので、機能としては必要十分といった感じですね。
想定される使用パターンとしては、ご削除やカラにしてしまったゴミ箱の復旧。
あとはドライブやUSBなどの初期化(フォーマット)やクラッシュ後の復旧なども可能です。
フォーマットしたあとのデータ復旧なんてどうするんだ、と思ってしまいますが、実は可能だったりします。
公式ホームページを見てみると口コミも多数寄せられていてけっこう評判がいいのがわかりますね。
ダウンロードとインストール
さてここからは具体的な操作画面を交えながら解説していきます。
まずは公式ホームページへアクセスして、ソフトをダウンロードしましょう。
「無料ダウンロード」をクリックして、ダウンロードを進めていきます。
※Mac版の画面で進めていきますが、基本的な操作や機能はWindows版も同等です。
画面の指示に従ってインストールを進めていきます。
インストールが完了するとブラウザ上でこのような表示になります。これでインストールが完了です。
ソフトが起動して、このような画面が表示されればOKです。
ライセンス登録
AnyRecoverは基本使用無料のソフトですが、データ復旧できるファイル数が制限されるため、データ復旧に使用する場合には有償版がおすすめです。
有償のライセンスを購入すると機能無制限で使用することができます。
トップ画面の右上の「人のような」マークをクリックすると、ライセンス登録の画面になります。
ライセンス購入をしたときのメールアドレスと、メールに届いたライセンスコードを入力します。
無事ライセンス認証がされるとこういった画面になります。
これで機能無制限でデータ復旧を行うことができます。
データ復旧を検証するファイルについて
データ復旧を検証するにあたり、削除するデータを準備します。
今回準備したのはこちらのファイルです。
「タイムマシン」という(変な)名前のUSBメモリにPDFファイル、画像ファイル、ドキュメントファイルを入れました。
また私が作成、公開している学校用エクセルツールも入れてみました。
エクセルツールの中身は、ZIPファイル、エクセルファイル、マニュアルのdocxファイルとpdfファイルです。
これらを削除して復旧できるかどうかを検証していきます。
まずはディスクユーティリティを使ってUSBメモリを初期化していきます。
Windowsでいうところのフォーマット作業ですね。
はい、このように中身がまっさらになりました。完全に消去したので跡形もありません。
この状態から復旧できるか検証をしていきましょう。
実際にデータ復旧をしてみる
AnyRecoverを起動して、データを復旧するドライブを選択します。
今回は「タイムマシン」という(変な)名前の外付けUSBメモリを選択します。
スタートを押すと復旧するデータのスキャンをはじめます。
データ復旧ソフトは、削除後のメモリ内に残っている「見えないファイル情報」を読み取ってデータを復旧します。
その過程で、中身を深くスキャンする「ディープスキャン」を行っていきます。
32GBのUSBメモリですのでそこそこ時間がかかります。
だいだい2,3分経過したところです。
4分の1ほどがスキャン完了したところで3906個のファイル8.34GBを抽出することができました。
まっさらに初期化したはずなのにこれだけのファイルが隠れていたんですねぇ。
10分ほどでスキャンが完了しました。
合計10793個のファイル、57.17GBのファイルが見つかりました。
32GBのUSBメモリなのに、それを上回る57GBものファイルが発見できたんですね。
これは何度か初期化をしているせいで、累積したファイルの容量がマックス量を超えているせいで起こります。
なんで57GBものファイルが32GBのメモリの中に入っているかを説明するのは難しいのですが、ようは「元のファイルに復元できだけの情報」があったということです。
実際には1つ1つのファイルは、復元しなければ断片化していたりして、小さな容量しか占めていません。
復元することで元のファイルサイズになっていくということですね。
ファイルの復元について見ていきます。
ファイルはデータ形式によってフォルダ分けされています。
元々のフォルダ構成を再現できないのはデメリットですね。
しかしこれまでいくつかデータ復旧ソフトを試した経験からすると、これは他のソフトでも同じだったのでしょうがないです。
この中から今回準備したファイルを探すのは骨が折れましたが、じっくり探した結果、すべて無事発掘することができました。
すべてのファイル復元完了です!
ファイル名は変わってしまうことも多いので注意が必要です。
特に日本語のファイル名は文字化けしてしまうことがあるので、データを復元するときに探すのに手間取るかもしれませんね。
あとは、何度か初期化してしまっているUSBメモリの場合は、復元不可能になってしまうこともありそうです。
探している間いくつかのファイルは「復元不可です」となっていました。
いざというときのAnyRecover
今回検証してきた通り、AnyRecoverを使えば一度削除してしまったファイルもデータ復旧することができることが分かりました。
元のフォルダ構成じゃなかったり、ファイル名がおかしくなってたりすることもありますが、最後の駆け込み寺としての使用は「十分に価値がある」と思います。
ぜひみなさんの参考になれば嬉しいです。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました!