皆さんは自分の作業用デスクにこだわっていますか?
私はこの冬休みを利用して、「こだわりの作業デスク」を完成させました。
デスク環境を整えた、ではなくデスクを完成させました。
どういうことかというと、天板と足を購入するところからはじめて「デスクを作った」ということです。
今回作成したのはこちらのデスク。
デスクの天板は、IKEA(イケア)で購入したGERTON(イェルトン)。
横155cm、奥行き75cmの大型天板で、質感・頑丈さに優れていてコスパがいい製品です。
足はFlexiSpotというメーカーの「EJ2」という電動昇降デスク足です。
写真見て分かる通りリモコンがついています。実はこれ、ボタン1つで高さを変えられるっていうスグレモノです。
座って "普通のデスク" としても使えますし、高さを上げれば "スタンディングデスク" として使うこともできます。
長時間同じ姿勢で作業するのは心身ともにストレスなので、定期的に姿勢を変えることは非常に合理的です。
今回導入したこの方法で、私にとっての最強・最高の作業環境のベースができあがりました。
電動昇降型のデスクはIKEAやニトリでも販売されていますが、購入すると10万円近くしてしまいます。
その点、GERTONとEJ2の組み合わせなら5万円ほどの出費で、市販品より自由度が大きい昇降デスクが作れます。
ただ、イケアの天板は購入したままの状態では無垢材(オイルやニスが塗られていない状態)なので、肌触りもあまり良くなく耐久性もイマイチです。
快適に長く使っていくためには、ニス塗りをしっかりすることが重要になります。
この記事では、電動昇降デスク足とイケアの天板を使った、スタンディング兼シッティングデスクの作成の手順についてまとめて解説していきたいと思います。
必要な材料 天板はイケアのGERTON、足はFLEXISPOTのEJ2
まずデスクの天板と足はさきほど紹介したとおり、イケアのGERTON(イェルトン)とFlexiSpotのEJ2です。
EJ2は楽天市場で購入しました。けっこう高価なものなのでポイント還元がウマいです。
FlexiSpotの公式オンラインショップから購入すると、配送や保証もおまかせで色々と楽みたいです。お好みの方を利用しましょう。
イケアのGERTON(イェルトン)は生産終了品らしく、各店舗の在庫が残っているのみのようです。Amazonや楽天だと定価での入手ができません。
私の家の最寄りのIKEAにはなかったので、船橋まで遠出して購入してきました。
GERTON(イェルトン)の店舗在庫は商品ページ(公式オンラインショップ)で確認できます。
この天板、大きいうえ材が詰まっているので非常に重いです。25kgあります。かなり気合い入れていかないと1人では運べないと思うのでご注意ください。
天板の塗装に必要なもの
イケアの天板は無垢材(オイルやニスによる処理がされていない木材)なので、水分や油分に弱くシミや痛みの原因になります。
そこで自分でニス塗装をすることで、美しくかつ機能的に仕上げることで長く使っていくことができます。
今回は塗るのが簡単で、塗装後の手入れも不要な水性ウレタンニスを使用しました。
塗装にはハケと紙やすりが必要です。すべてホームセンターで揃います。
100円ショップだと紙やすりが色々な目の細かさのものがセットで売っているので、そういったものを使うのも便利で経済的ですよ。
今回私が使ったものを下記に紹介していきます。
水性ウレタンニス
塗装に使ったニスは安心と信頼の「和信」さんの水性ウレタンニス。
テーブル塗装だとネット記事もYouTube動画もたくさん出ていて安心感があります。
色合いを暗めにしたかったので「チーク」カラーにしました。
ハケ
ニスを塗るためにはハケが必要です。
今回は普通の毛のハケと、スポンジハケを用意しました。
結果的にはスポンジのハケだけで十分でした笑
やっぱり広い面積を塗るには吸水性があって面積が広いスポンジの方が楽ですね。
紙やすり(サンドペーパー)
ニス塗りの前にはヤスリがけをしなければなりません。ヤスリがけには紙やすり(サンドペーパー)を使います。
紙やすりには#120番や#400番という具合に番号が振ってあって、番号が小さいほど目が粗く、大きいほど目が細かいヤスリになります。
どの程度なめらかにしていきたいかによるんですが、最低#240番と#300番のはあるといいでしょう。私は#240・#320・#400の3枚で仕上げました。
ホームセンターで1枚50円程度、100均なら色々な目の粗さがセットで100円で売ってたりします。
天板の塗装をする
天板の準備
こちらがIKEA船橋店で購入してきたテーブル天板GERTON(イェルトン)です。カッターと比べるとかなりの大きさだとわかります。
こちらは天板の表面です。
無垢材らしい無地な風合いの天板です。触ってみると少しザラザラとしていて、そのままテーブルとして使うにはちょっとイマイチ。
ニスではなく蜜蝋ワックスを塗って使っている人も多いみたいですね。
こちらは天板の裏面です。
横方向に2本の金属棒が埋め込まれています。
実はこれが今回GERTONを選んだ理由の1つだったりします。
テーブルやデスクの天板はその性質上、使っていると裏反りしてしまうことがあります。(裏ぞり解説)
それを防ぐためには、このように裏に支えがあるといいとされます。
GERTONにはこの支え棒が "埋め込まれている" というのがミソで、飛び出ていないので邪魔になりません。
機能的に非常に優れているといえますね。(そのぶん重くなっていますが)
ニス塗りをする前に天板にやすりがけをしていきます。
使用するサンドペーパーは#240番です。ここでしっかりと粗くこすってあげるとなめらかになります。結構木くずが出てきます。
ヤスリがけが終わったら、しっかりと水拭きをします。木くず粉が残っていると仕上がりに悪影響が出ます。
タオルや雑巾の繊維がニス塗り前に残っているとニスといっしょに塗り込まれて固まってしまうので、使い古して繊維が出にくくなった雑巾を使いましょう。
私は繊維が出ない不織布を使っています。
これ、私のお気に入りで、家にも作業場にも職場にも置いてあります。厚手なので濡らせば雑巾として使えます。掃除や拭き上げに愛用しています。
さて、拭き上げが完了したらいよいよ塗装開始です。
ニス塗装
ニス塗装の前に準備。
天板をベタッと床に置くと、乾燥の妨げになるほか重いのでひっくり返しづらくなります。
このように塗装する天板の下に、木材片を2本引いておくと、その後の作業が非常に楽になります。
そんなのもってねーよという人は、ダイソーにこんな感じの木材売ってますし、ホームセンターの木材加工サービスの近くに廃材として売ってたりするので手に入れましょう。
準備が完了したら塗装開始です。
ニス塗装のコツは2つです。
- 木目に沿った方向に塗ること
- ニスは薄めに塗ること
私の場合、水性ウレタンニス:水 = 7 : 3 くらいの割合で水で薄めて使いました。
水性ウレタンニスは少しドロッとしているので、水で薄めることでかなり塗りやすくなります。はじめてニス塗りをする方は「え、こんなに薄くていいの!?」ってぐらい薄く塗ることを意識してみましょう。
何度も重ね塗りをしていくのでうすーく塗っていっていくくらいがちょうどいいですよ。
一回目の塗り終わりはこんな感じになります。
これを一昼夜乾燥させていきます。
一昼夜乾燥させました。経過時間は20時間くらいです。
水性ウレタンニスは1回塗るだけでもけっこう着色しますし光沢も出てきます。
ただ触ってみるとまだまだザラザラしているので、紙やすりをかけて二度塗りをしていきます。
その前に、裏面の1回目の塗装を済ませます。
裏面はどうせ見えないので乾燥時間は短めにしています。だいだい3,4時間くらいでしょうか。
表面を塗る → 一昼夜(20時間以上)乾燥 → 裏面を塗る → 3,4時間乾燥
このサイクルを繰り返していきます。
下に引いている木材を、裏面に埋め込まれている金属棒に沿わせると安定しますし塗装にも影響が少なくていい感じです。
2度塗り〜4度塗り
裏面の乾燥が済んだら、両面をヤスリがけしていきます。
使うサンドペーパーは#320番です。最初に使った#240番より目が細かくなります。
ニス塗りをした後のやすりがけなので、やさし〜くかけます。なでるくらいの感じでちょうどいいです。
やすりがけが終わったら水拭きして、2度目のニス塗りを行います。
2回目の塗りをして一晩乾燥させたあとがこちらです。色合いがさらに深みを増して、手触りもなめらかになってきました。
これだけでも結構いい感じですが、個人的にはもっとなめらかな方が好みなので3度塗りを行っていきます。
3度塗り前のサンドペーパーは、2度塗り前と同じ#320番でいきます。2回目のやすりがけより、さらに優しくかけていきます。
ニス塗り → 乾燥 → やすりがけ → 水拭き → ニス塗り
このサイクルでやっていく感じですね。
3度塗りをして乾燥させたあとがこちらです。
重厚感が出てきてツヤもかなり出てきました。市販品のテーブル並みの仕上がりになります。
一般的には3度塗りすれば十分らしいのですが、せっかく#400番のサンドペーパーもあるので4度塗りにチャレンジしていきます。
#400番の出番です。#400までくるとやすり面も触った感じがなめらかです。丁寧にやすりがけをしていきます。
そうして4度塗りが完了した姿がこちら。
深茶色の渋い光沢を放つようになりました。手触りもだいぶしっとりなめらかです。私の好み。
テカテカしっとりではなくサラサラで光沢がない仕上がりにしたい方は、同じく和信さんから出ている「水性ウレタンニス つや消しクリアー」がオススメです。
最後にしっかりと水拭きで仕上げておしまいです。
左が塗る前の状態。右が最後の水拭きの状態。もはや別物ってぐらいになりましたね笑
これで天板は完成です。
あとはこの天板を取り付ける「足」の作成に移ります。乾燥の待ち時間が長いので、同時並行でやるといいですよ。
デスク足 FLEXI SPOT EJ2 を組み立てる
デスクの組み立ては説明書通りにやっていけば、1人でも1時間ほどで完了します。
組み立てに必要な工具は入っていますが、電動工具があったほうが絶対にいいです。手作業だとかなり大変です。
Amazonレビューでも手作業でやって悲鳴をあげている人がけっこういます。
足の組み立てができたら、天板をのせてビス止めして終わりです。
お疲れ様でした!
FLEXI SPOT EJ2 は高さを4つまで記録可能して、自動昇降デスクになる
EJ2のリモコンはこんな感じになっていて、リモコン右側の4つのボタンにそれぞれ好みの高さを記録することができます。
これらのボタンを押すことで、あらかじめ設定した高さに『自動で』で昇降してくれます。
たとえば私は起立状態を112cm、座った状態を75cmに設定しています。
EJ2の昇降設定の幅は、一番上が118cm、一番下が69cmです。
FLEXI SPOTの自動昇降デスクの足は、スペックの違いでいくつかのシリーズがあります。
今回私が使ったEJ2はミドルグレードの製品です。(FlexiSpotの公式ページより)
一番高価なE7は、耐荷重が125kgと非常に頑丈な点と、昇降幅が58cmとかなり低くできるという特徴があります。
一番下が58cmだと小さいお子様のデスクとしても使えるので、小学校時代から大人時代まで、成長とともに使っていけるデスクとなります。
とはいえ私はいい大人なので下限58cmは不要ですし、耐荷重のために差額14,000円は出せないなぁ、ということでEJ2にしました。
E7とEJ2の間にはE3というシリーズがありますが、E3買うならE7買ったほうがいいですね。
機材を追加してさらに便利に拡張する
これでやっとデスクのベースの完成です。
理想的な作業環境の整備はここからはじまります。
パソコンの作業を効率化するにはモニターが必要不可欠。
ということで、このデスクのためにモニターアームを新調してセカンドモニターを設置しました。
この作業についての詳細はこちらの記事にまとめていますので、参考にしてくださいね。
モニターアーム設置の記事はこちら
スタンディングデスクは作業効率を最大化するのに役立つ
ここまでお読みいただきましてありがとうございました。
スタンディングデスクを使ってみてはじめて「立って仕事する」ことの素晴らしさを体感しました。
自分の体や姿勢にあわせてデスクの高さを変えることは、作業効率の最大化には必須だと私は考えます。
イケアのGERTON(イェルトン)を使うことで作業スペースもかなり広くなり、そういった面でも作業効率が上がりました。
デスク天板の塗装仕上げには5日間もかかりましたが、その甲斐はあったと考えています。
ぜひ皆さんもおやすみ期間等を利用して理想のデスク作成にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!