教育・学習

【断然国立】科研費から見る国立大学と私立大学の研究環境の違い【大学の選び方】

研究室での研究活動にはお金が必要である。そのお金の出どころはどこかというと,国立大学の場合は税金,私立大学では主に学費収入等に依存した講座研究費が,大学から研究室へ分配されている。

その額は研究室に所属する大学生・大学院生の数によって決まる。

国立大では150万程度,私立大では大学の規模の大小を問わず200万程度である。

その他,研究室の獲得できる競争的資金の主たるものとして科学研究費補助金(通称:科研費)がある。

総予算2,200億円(H28年度)にも上るこの競争的資金を獲得するために,教員は研究立案をし,プレゼンテーションを行うのである。その他にも企業との共同研究に係る資金等もあるが,科研費が研究予算の半分にも上る研究室も少なくないと思われる。

そこで科研費について,大学別の獲得状況を調査した。また学生数や教員数を調査し,学生一人当たりに換算した科研費,教員一人あたりの学生数を算出した。

 

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理系は私立大学より国立大学を選んだ方がいい理由

大学別科研費
新規継続の合計(円)
学生数(人)
大学院含
※1
学生一人あたり科研費(円) 教員数
教授+准教授+講師+助教 ※2
教員一人あたり学生数
東京大学 ¥21,672,950,000 26606 814,589 3,385 7.9
京都大学 ¥13,757,380,000 22862 601,758 2,677 8.5
大阪大学 ¥10,697,537,000 20172 530,316 3,171 6.4
東北大学 ¥9,977,760,000 17851 558,947 2,997 6.0
名古屋大学 ¥7,682,610,000 16439 467,340 1,691 9.7
九州大学 ¥7,158,970,000 18614 384,601 2,021 9.2
北海道大学 ¥5,802,940,000 17909 324,024 2,082 8.6
東京工業大学 ¥4,549,740,000 9802 464,164 1,071 9.2
筑波大学 ¥4,073,095,000 16422 248,027 1,787 9.2
慶応義塾大学 ¥3,231,540,000 33625 96,105 1,272 26.4
神戸大学 ¥2,819,830,000 16391 172,035 1,236 13.3
早稲田大学 ¥2,725,580,000 52078 52,336 1,439 36.2
広島大学 ¥2,620,865,000 15155 172,937 1,471 10.3
金沢大学 ¥2,322,671,000 10251 226,580 984 10.4
岡山大学 ¥2,318,680,000 13271 174,718 1,275 10.4
千葉大学 ¥2,268,630,000 10772 210,604 1,331 8.1
新潟大学 ¥1,729,000,000 12527 138,022 1,118 11.2
茨城大学 ¥455,780,000 8182 55,705 532 15.4
埼玉大学 ¥633,490,000 8602 73,645 453 19.0
宇都宮大学 ¥268,970,000 4984 53,967 347 14.4
会津大学 ¥481,000,000 1265 380,237 110 11.5
新潟県立大学 ¥40,950,000 1136 36,048 77 14.8
前橋工科大学 ¥21,710,000 1305 16,636 98 13.3
日本大学 ¥996,320,000 73266 13,599 2,792 26.2
明治大学 ¥667,420,000 32890 20,292 830 39.6
東洋大学 ¥288,210,000 29229 9,860 668 43.8
青山学院大学 ¥252,590,000 18835 13,411 564 33.4
芝浦工業大学 ¥242,710,000 8387 28,939 324 25.9
東京電機大学 ¥152,230,000 10029 15,179 323 31.0
専修大学 ¥147,550,000 19324 7,636 440 43.9
駒澤大学 ¥57,070,000 15234 3,746 317 48.1
理化学研究所(参考) ¥4,062,760,000

 

教員一人あたり学生数の大学別比較

科学研究費助成事業(科研費)の大学別比較

学生一人あたりの科研費の大学別比較

まとめ:研究費がたくさん使えて教育の目が行き届く国立大学の方が、私立大学より絶対にいい

科研費を多く獲得しているということは,「研究活動が活発である」「先端的研究を行っている」とみなすことができるだろう。

そういう観点から見ると,やはり東大を筆頭に,難関大はさすがの科研費獲得額である。

また科研費の獲得状況は,私立大学より国立大学の方が優位となっている慶応大は10位,早稲田大は12位にとどまり,以降地方国立が名を連ねるが,中堅私立大(GMARCHや関関同立)はなかなか登場しない。

また学生数を見ると,一般に国立大より私立大の方が学生数は多いので,一人あたりの科研費額は,中堅私立ですら地方国立と差が開いている結果となった。

ただし,科研費を受けて研究活動をするのは4年次以降のため,実際にはこの額は生徒一人が享受する額ではないことを注意したい。

教員一人に対する学生数に関しては,難関国立大学は10人以下であり,地方国立も軒並み20人以下となっている。

一方の私立大学は20人を切ることはなく,40人を超えることもざらである。

これらのことから,国立大学は教員が抱える学生数が少数であり,教育的支援が行き届きやすく,また学生一人あたりにかけられる研究費の観点からも,充実した研究活動が展開しやすいのではないかと考えられる。

統計的な値はとっていないが,私立大学理系研究室の教員対学生比は,国立大のそれの1.5倍から2倍程度である。会津大学は,所属学生数が少ないながら,科研費の獲得額は割合高く,一人あたりの科研費額が,他の地方国立大学と比べても高額になることが分かった。

私立大学には今回の統計には含まれていない収益源があり,教授間,各研究室間の差も多いにあると思われる。

 

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学校の先生のお仕事をしながらブロガーやってる31歳。得意ジャンルは教育・家電・ガジェット・健康美容。便利グッズや電子機器を収集してレビューするのが趣味のオタク。 小学・中学・高校はゲーム三昧。東北大卒。大学院修了後は公立高校教諭。買ったものを人に紹介する趣味が高じてブログを立ち上げる。デグー・リチャードソンジリス・スナネズミを飼育するげっ歯類好き。

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